売店

職場が入っている建物の中に売店がある。利用者といえばこのビルの人たちくらいだと思われる。んで、この売店があんまりだと思うのは、アイスを一個買ったくらいでは絶対に袋に入れてくれないことだ。僕は甘いものが割と好きで(なんてったって大学のとき甘味サークルに入っていたんだもの。そりゃ男なんて二人しかいなかったさ。ただおいしいケーキだの和菓子だのを探して食べに行っておしゃべりするだけの非公認サークル)、ときどきこの売店でアイスクリームを買う。普段は100円の、たまに小確幸を求めてハーゲンダッツを。けど、もうすぐ30の男がパナップと長いスプーンをもって長い廊下を歩いたり、エレベーターで8階に上がったりする姿を想像してみてほしい。もう泣けてきますね。あまりに哀れで(けど、ニコルソン・ベイカーの『中二階』のような小説は書けるかも)。んじゃ買わなきゃいいじゃんと言われそうだけど、甘いものの誘惑はときに羞恥心をも上回ることがありうるというわけで。