『日本語文章がわかる。』
昨日、AERA Mook『日本語文章がわかる。』(朝日新聞社)を買う。このシリーズのいいところは、詳しい文献案内がついていることだと思う。げんに僕はムックそのものはあまり買ってないのだけど(5冊くらいかな買ったの)、文献案内の頁だけは図書館でコピーしてたくさん持っている(けちですねえ)。この本(ムックだってば)にも同じように、50冊の文献案内(「日本語文章」がわかるブックガイド・リスト50」)がつく。非常におもしろいセレクションなので、買うときのためにメモっておきます(そのうちISBNや絶版・品切情報なども追加したいと思います)。なお、本書の刊行後に文庫化されたものについては、文庫の情報を記しています。副題を補った本もあります。また、誤りを正した本もあります。
- 文章読本系
- 文章の書き方系
- 池内紀(1993)『新編 綴方教室』平凡社ライブラリー。 ISBN:458276021X
- 安原顕編(1994)『私の文章術』メタローグ。 ISBN:4839810095
- 清水幾太郎(1959)『論文の書き方』岩波新書。
- 本多勝一(1982)『日本語の作文技術』朝日文庫。
- 多田道太郎(1996)『文章術』朝日文庫。 ISBN:4022611324
- 樋口裕一(2000)『ホンモノの文章力』集英社新書。
- 山田ズーニー(2001)『伝わる・揺さぶる! 文章を書く』PHP新書。
- 酒井憲一(1997)『文章の書き方:会得の12ポイント』丸善ライブラリー。 ISBN:4621052489
- 村田喜代子(2000)『名文を書かない文章講座』葦書房。 ISBN:4751207768
- 山崎浩一(1998)『危険な文章講座』ちくま新書。 ISBN:4480057587(品切)
- 大隅秀夫(1997)『実例文章教室(新訂版)』日本エディタースクール出版部。 ISBN:4888882657
- 加藤典洋(1996)『言語表現法講義』岩波書店。
- 樺島忠夫(1997)『日本語文章能力検定読本2級・準2級』オーク。 ISBN:4871160300(品切)
- 藤沢晃治(1999)『「分かりやすい表現」の技術』講談社ブルーバックス。
- 小野田博一(1997)『論理的に書く方法』日本実業出版社。
- 木下是雄(1994)『レポートの組み立て方』ちくま学芸文庫。
- 三木光範(2002)『理系発想の文章術』講談社現代新書。 ISBN:4061496166
- 大岡信(2002)『日本語の豊かな使い手になるために:読む、書く、話す、聞く(新版)』太郎次郎社。 ISBN:4811806670
- 樋口裕一(2001)『作文力をつける』学習研究社。
- レトリック系
- 佐藤信夫(1992)『レトリック感覚』講談社学術文庫。 ISBN:4061590294
- 中村明(1999)『名文作法』PHP研究所。 ISBN:456960627X(品切)
- 思考・発想法・論理力系
- 刈谷剛彦(2002)『知的複眼思考法:誰でも持っている創造力のスイッチ』講談社+α文庫。 ISBN:4062566109
- 野口悠紀雄(2000)『「超」発想法』講談社。 ISBN:4062099918
- 渡辺パコ(2001)『論理力を鍛えるトレーニング・ブック』かんき出版。 ISBN:4761259752
- 茂木秀昭(2002)『論理力トレーニング』日本能率協会マネジメントセンター。 ISBN:4820740822
- 小説の書き方系
- 中条省平(2002)『小説の解剖学』ちくま文庫。 ISBN:4480037748
- 河野多恵子(2002)『小説の秘密をめぐる十二章』文藝春秋。 ISBN:4163582509
- 若桜木虔(2002)『プロ作家養成塾:小説の書き方すべて教えます』ベスト新書。 ISBN:4584120390
- 渡部直己(1996)『本気で作家になりたければ漱石に学べ!:小説テクニック特訓講座中級者編』太田出版。 ISBN:4872333128
- レオン・サーメリアン(1989)『小説の技法:視点・物語・文体』(西前孝監訳)旺史社。 ISBN:4871190277
- 大塚英志(2003)『物語の体操』朝日文庫。 ISBN:4022643005
- 高橋源一郎(2002)『一億三千万人のための小説教室』岩波新書。 ISBN:4004307864
- その他の書き方系
- 本多勝一(1983)『ルポルタージュの方法』朝日文庫。 ISBN:4022608099
- ディーン・R・クーンツ(1996)『ベストセラー小説の書き方』(大出健訳)朝日文庫。 ISBN:4022611561
- 館淳一ほか(2000)『作家養成講座 官能小説編:ベストセラーH小説の書き方教えます!』KKベストセラーズ。 ISBN:4584185360
- 福田和也(2004)『ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法』PHP文庫。 ISBN:4569661874
- ハイブロー武蔵(2002)『いますぐ本を書こう!:早稲田大学エクステンションセンター「本の書き方講座」講義ノート』総合法令。 ISBN:4893467441
- 牧野節子(2000)『童話を書こう!』青弓社。 ISBN:4787291440(品切)
- 深谷純一編(2001)『カキナーレ:女子高生は表現する』東方出版。 ISBN:4885917441
- 塔島ひろみ(1994)『楽しい[つづり方]教室:腹の皮がよじれ腰骨が砕け真綿で首を締める』出版研。 ISBN:4879690600(品切)
- 野村喜和夫・城戸朱理編(2000)『戦後名詩選1』思潮社。 ISBN:4783709297
- モンテーニュ(1991)『エセー 一〜六』(原二郎訳)ワイド版岩波文庫(岩波文庫は品切)。(一)ISBN:4000070665 (二)ISBN:4000070673 (三)ISBN:4000070681 (四)ISBN:400007069X (五)ISBN:4000070703 (六)ISBN:4000070711
もちろん、僕は文章読本だの論文(レポート)の書き方の本を読めば文章がすぐにうまくなる(書けるようになる)とはまったく思っていない(当たり前ですよね)。けど、文章読本を読むことそのものが小説を読むのと同じくらい面白いし(もちろん駄本はある。けれどそれは小説も同じことであるよ。待てよ、やっぱり小説のほうが面白いかな)、なにより文章を捉えるためのさまざまな視点を知ることができれば、自分が書いたり訳したりする文章を違った視点(客観的な視点という意味ではないです)で眺められたり、内省できるかもしれないという淡い期待をもっているからなんですがね姉さん。まあ、それがうまくいってないのはここの日記を読めばおわかりいただけると存じますが。
あと、番外編として以下の本も紹介されています。
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- 斎藤美奈子(2002)『文章読本さん江』筑摩書房。 ISBN:448081437X
- 鴨下信一(1997)『忘れられた名文たち』文春文庫。 ISBN:4167286025(品切)
- 三浦正雄編(1996)『乙女の教室』筑摩書房。 ISBN:4480823247
- 柳川圭子『ちょー日本語講座』アスペクト。 ISBN:4757201516(品切)