先週読んだ本(仕事関係のぞく)・観た映画

いつか王子駅で

いつか王子駅で

カンバセイション・ピース

カンバセイション・ピース

細雪 [DVD]

細雪 [DVD]

フレンチ・キス [DVD]

フレンチ・キス [DVD]


先週は二冊。保坂和志さんの『カンバセイション・ピース』を読むのは2回目。2003年のマイベスト(ちなみにエッセイ部門は江國香織さんの『とるにたらないものもの』)。ある小文で引用したい箇所が出てきたので借りた。買うべき本なのだけど、ここまで待ったら文庫化されるまで待とうかな、と。引きたい箇所は曖昧な自分の記憶だけが頼りだった割にはさっさと見つかった。自分が考えていたのとはちょっと違う感じの文章だったので(苦笑)、それでも引用できないことはないかと思ったものの、保坂の引用はやっぱり気障だなと思ってやめておいた。引用はしなかったけど、結局また最初から最後まで完読した(つまみ食いならぬつまみ読みで済ませるつもりだったのだけどね)。堀江敏幸さんの本もよかった。彼の文章はとても静か、というのはid:pippuriさんのお言葉だけれども、まったくその通りで、静謐(tranquility)っていうむつかしい言葉も使いたくなるもんだ。これは保坂和志の文章も一緒。同じ堀江でも無駄に多方面に手を出そうとするどっかの社長とは大違いだな。二人ともすごく好きな作家で、これからも読み続けていくつもり。僕は男性作家では村上春樹も好きなのだけれど、村上春樹を好き、っていうのと、保坂和志堀江敏幸を好き、っていうときの「好き」の意味が違うのは間違いない。「好き」の種類が違うってこと(なのかな?)。以下、思いつき。保坂・堀江は蓄積型の作家というか、これまでに書いてきた作品の積み重ねの上に(さらに素晴らしい)新しい作品ができあがってるかんじ。だからそのぶん作家そのひとに対する思い入れが強いのかもしれない。川上弘美もそう。蓄積型の保坂・堀江に対して村上春樹は何型かと問われるとコマッチャウので、これくらいでやめにします。『カンバセイション・ピース』も『いつか王子駅で』も文庫になったら二冊とも必ず買いますので許してください(誰に謝っているんだか)。あと、『カンバセイション・ピース』を読み返して思ったのは、ドリカムの「あなたにサラダ」っていい曲だな、と。男が言うのもなんですが。iTunesでときどき流れてくる曲でも改めて歌詞を見る機会ってなかったもの。ほかに先週読んだのは、福永武彦の『廃市』(新潮文庫・品切)。福岡出張に行く前に読むつもりで年末に買っておいたのにすっかり忘れてしまっていた。福岡から帰ってきて金曜から読み始めて読み終わらず。ちなみに「廃市」って「はいいち」だと思っていたら「はいし」でした。お恥ずかしいったらありゃしない。映画は三本。「ゲロッパ!」のああいう世界というかノリは嫌いじゃない。むしろ好き。井筒監督って文句ばっかり言ってるイメージしかなかったのだけど、踊る大捜査線をボロクソにけなすだけのことはあるな(「踊る」ファンの皆様どうもすみません、と代わりに謝っておく)。「細雪」の小説は通しで2回、あとときどきパラパラと読んでいるけど、また最初から読み返したくなるなあ。「こいさん、頼むわ」という冒頭の台詞を聞いただけでぞくぞくした。よく、無人島に三冊だけ持って行くなら何を持っていくか、というのが(なんで3冊なのだろう)、雑誌の特集とか話のタネになるけど、僕ならばあとの二冊は流動的でその時々の心理状態によって変わるものの、『細雪』だけは絶対に外さないと思う。「フレンチ・キス」は旧作コーナーにあったのをなんとなく借りたのだけど(100円だった)、最後まで飽きずに楽しめたラブコメ。たまにこういうのを観るのも悪くないかも。