この3ヶ月間に読んだ本を振り返る

tranquility2005-03-31

2004年度は今日で終わり。明日からは新年度のスタート。だけれども、新年度のスタートが金曜日、ってのはどう考えてもおかしいと思う。新年度に入ったら本格的にTOEICの勉強を始めよう、とか、4月1日から腰を据えて新しい企画を考え出そう、とか考えているひとは少なくないと思うのだが、金曜日が終わって土・日が休みだと拍子抜けしてしまうので、結局ちゃんと始めるのは4日の月曜日から、ってことになってしまう。そうなると2005年度最初の三日間が空白のままに終わってしまうわけだ。僕もそんな怠け人であることに変わりはないのだけれど。それに明日はエイプリルフール。昨年の4月1日、エイプリルフールだということをすっかり忘れていた僕は、親しい友人のブログに「結婚します」という話が載っているのを見て、「なんだよ水くせえなあ、そんな大切なひとがいるのに何で紹介しないんだよ」というメールを書いた。この結婚話はウソだったのだけれど、このウソはすこぶる評判が悪かったらしく、書いた張本人はあとで後悔していたっけ。閑話休題。今年ももう四分の一が終わったのかと思うと本当にぞっとするけれども、時間は容赦なく流れているわけで、いまこうやって駄文を紡いでいる(この日本語変だ)あいだにも一日の何分の一かの時間が過ぎていく。時間はどんなひとにも平等! あなたのキャリアを高めるにはまず無駄な時間を減らしましょう(キャリアを高めるも低めるもないだろう、というつっこみはさておき)! 現代のビジネスパーソンには必須の時間管理術! 朝型人間は成功する! という自己啓発臭がプンプンする阿呆の言うことは放っておいて、この3ヶ月に読んだ本を振り返る(ここまでマクラ長すぎ)。この3ヶ月のベストは満場一致(って有効投票総数一票だけれど)で堀江敏幸の『河岸某日抄』。内容は言うまでもなく、装幀と書体も含めて魅力的な本だ。一週間近くかけて、ちびりちびりと、まるで熟成したウィスキーを飲むように(って右党なので飲んだことないんですけど、この陳腐な表現といったら!)読んで、実はまた昨晩適当に頁を開いて読んでみた。この本に関する、評論家と呼ばれる人びとの書評をいくつか読んでみたけれど、いずれもピンとこない。このレビューって違う本のじゃないんですか奥さん、というのもあるくらい。別にそれを生業にしているわけではないのだから、イイからイイのだでいいのだろうけれども、自分にその魅力を伝える表現力がないのはなんとももどかしい。それにしても、amazonマーケットプレイスで著者サイン入り『河岸忘日抄』を4,500円で売っている阿呆がいるけれども、なんでこんなさもしいことができるのか理解できない(まあ理解する必要もないし、人のことをとやかく言えるほど立派な人生を歩んでいないことは棚に上げて)。こうやって改めてリストにするとま新たな発見があるのが愉しい。今年の読書テーマは武田百合子。あと読んでないのは『富士日記』(中公文庫)の中・下巻。あと読んだ本のなかで目につくには角田光代直木賞おめでとうございます(今さら何を)。この3ヶ月、割と新しめの本ばかり読んできたので、これからはやや古めの作品を読みたいところ。先週あたりから夏目漱石を読み返そうかと思っている。ちなみに現在は、庄野潤三『せきれい』(文春文庫・ハードカバーの再読)と江國香織ほか『いじめの時間』(朝日新聞社)を併読中。今日の写真は羽田空港。右側に見えるのは羽田エクセルホテル東急(北ピアのシグネットから撮影)。もうちょっと安ければ最終便をあきらめられるのに。そうそう、来月(といってももう数日後だけれども)出る『考える人』の次号の特集は「クラシック音楽と本さえあれば」だそうで、堀江敏幸さんも寄稿されてるとか。買わないと。