鎌倉

 金曜日を休みにして、金・土と鎌倉と東京へ行ってきた。金曜日、朝5時に目覚ましをかけておいたのに、目が覚めたのは6時10分前。焦った。駅まで歩いて行くつもりだったのだけれど、すぐにタクシーを呼んで、あわてて着替える。なんとか乗る予定だった普通電車には間に合う。乗った普通電車は夜行列車の遅れの影響で途中駅でずいぶん長く停車する羽目になって、空港の最寄り駅には8分遅れの到着。駅→空港の連絡バスの接続時間もちょうど8分だったので、僕が駅を出るのとほぼ同時にバスは発車していった。やれやれ。というわけでまたタクシー。しょうがないけれども。品川で待ち合わせて、鎌倉。10年ぶりくらいだなあ。平日だから人出はそれほどでもないと思っていたのだけれど、どこもかしこも修学旅行生でいっぱい。長谷寺(子宝祈願に行ったわけではないので念のため。まだ早いです)と鎌倉文学館三島由紀夫豊饒の海/春の雪に出てくる洋館)を見て、江ノ電にも乗って、のんびり散策。鳩サブレもぬれせんも買った。先日読んだ角田光代岡崎武志の『古本道場』で紹介されていた木犀堂(小町通り)にも行ってきた。いい本屋さんだなあ。帰りに品川まで戻るのに電車に乗ろうと鎌倉駅のホームに上がると、ものすごい混雑でうんざり。こんなんじゃ話もできないので、グリーン車に乗ることにする。といっても車内精算で片道1,000円なので、若造がグリーン車に乗りおってからに、と怒らないでください姉さん。グリーン車停車位置で待っていたら、派手な婆さんがいて、この付近に来るひと来るひとに、ここはグリーン車ですよ、グリーン券お持ちなの?と訊いている。嫌味たっぷりに。僕らにはなぜか訊いてこなかった。ストリングスで中華を食べて、戻る途中、「30過ぎたら 中高年の結婚相談」という看板を某所で見つけて、「けっ、どうせもうすぐ中年さ」とやさぐれた気持ちになる。突然話は変わりますが、ワールドビジネスサテライトビックカメラのコマーシャルを見ると、東京へ来たのだなあ、と思う。
 『古本道場』を読んでから、めきめきと古書店めぐり熱が高まっているものの、昨日はなんとなくけだるくて、東京駅の八重洲古書館にだけ寄って、夕方の便で戻ってきた。角田光代が『古本道場』のなかでこう書いている。「東京駅構内を歩くすべての人々がここにきても、みな何かしら自分の興味のある本を見つけられるのではないかしらん。違う目的、違ういき先、違うテンポの本が、違和感なく並んでいるところがいかにも東京駅らしい(p.63)」。うまいな。ほんとにその通りだ、と思いながら3冊購入。