投票日

 今日は衆議院議員選挙の投票日。投票日を迎えたけれど、積極的に入れたいと思える候補者、政党がないから困ってしまう。政治に対する意識がそれだけ低いせいなのかねえ。このまま投票に行くと、えいやっと候補者の顔で決めてしまいそうで嫌だ(ほんとか)。ならば、投票所に行って、投票券を提示したうえで、「わたくし、今回は棄権させていただきます。人生いろいろである」とでも言って帰ってこようか。あるいは、投票用紙には何も書かずに、白票を投じてくるとか。などとうだうだ考えている日曜日の朝。いままでだって、面倒だという理由で何度も棄権してきたくせに、今回は行かないことに気が咎める。なんでだろう。歳のせいかもしれない。あるいは、将来立候補した場合に、対立候補の陣営からそこをつかれると困るかもしれないという懸念ゆえか。投票所は職場の近くなので、職場からの帰りに寄ろうと思う。でも、今日は混雑していそうだから、明日の朝一に行くことも考えている(ウソです)。
 今日は9時すぎに自宅を出て駅へ。母からまた和菓子を送ってくれと頼まれた。今度は上生菓子を50個。ショーケースに並んだ5種の上生菓子のあまりの美しさに魅了され、今日職場に出ているであろうひとたちの顔を思い浮かべて、それぞれ一つずつ買っていく。母に送る分(+クール便送料)と自分で買った分で計15,000円余りを支払う。自分が持ち帰る菓子の包みを受け取ると、「ちょっとお待ちいただけます?」と店員さん。何だろうと思って待っていると、「たくさん買っていただいたので、荷物になりますけど、よろしければ」と小さな包みを渡してくれる。「越後屋、おぬしも悪よのう」とは言わなかったけれど、ありがたく頂戴する(職場に着いて開けてみると、水羊羹の詰め合わせだった。あんず、ブルーベリー、抹茶など、珍しい味の)。てっきり、「これから季節のお菓子の案内を差し上げますので、よければこちらにご連絡先を」とくると思っていたので、予想外のもらい物は嬉しく、礼を述べて店を出る。次に向かったのは書店。『EYESCREAM』の本谷有希子、『日経ビジネスアソシエ』の村治佳織、それぞれのインタビューを流し読みして、何も買わずに出る。そのまま図書館に向かい、土屋賢二『ツチヤの口車』(文藝春秋)とデイヴィッド・ベズモーズギス『ナターシャ』(新潮クレストブックス)、それから五嶋みどりさんのチャイコンのCDを借りる。図書館を出て今度は古書店。文庫の棚から、幸田文さん(故人への「さん」づけはどうかと思うのだけれど、呼び捨てにするのもなんなので)の『動物のぞき』(新潮文庫)を100円で。この本はすでに持っているけれど、100円なら。絶版(品切)文庫はついつい買ってしまう。それから、色川武大選/日本ペンクラブ編『食前にたっぷり』(集英社文庫)を600円で。食に関するエッセイを集めた一冊。どういうきっかけでこの本を知ったのか憶えていないのだけれど、川上弘美さんのエッセイか何かだったと思う。割と長いあいだ探していた本。職場に着いたのは11時頃。着くやいなや、甘木さんからすぐ昼飯に行こうと誘われ、垂逸さんも一緒に職場近くにある洋食屋さんでビーフシチューを食す。甘木さんはベトナム出張帰りで、その土産話を聴く。おみやげに、ベトナムコーヒーと蓮のお茶をいただく。洋食屋の帰り、コンビニでホームランバーのバニラ味を買い(子どもだねえ)、このダイアリーを書きながら食べる。ん、棒に何か書いてある。「名糖 同点ホーマー(1本当り)[原文ママ]」。なんと当たりを引いてしまったらしい。とはいえ、60円のアイスの当たりを引きかえにいくのは恥ずかしい。30歳だし。