ベリーサ

 苦節三十年(ウソです)、ついに車を買う決意を固めた。さんざんこのダイアリーでも書いたとおり、マツダのベリーサである。30年間生きてきて、おそらく一番高い買い物になると思われる。初めての自分用車。職場に新しく入った女性がルノーのルーテシアに乗っていて、これも結構かっこいいのだけれど、見とれるほどベリーサ、ということで。新車を買うつもりだったのだけれど、車を買うにはいろんな費用が想像以上に(!)かかることがわかって(無知だねえ)、同僚のアドバイスを受けて、とりあえず中古車・新古車も含めて探すことにした。んで、職場のつてがあるディーラーで相談してみることに。今日の午後に行ってきた。
 担当のおじさんは今回初めて「ベリーサ」なる車があることを知ったらしい。んで、ベリーサの中古はほとんど出てないことも教えてくれた。やっぱりマイナーな車なのだよなあほんとにまあ、と改めて感じる。しかも、そのおじさん、「ベリーサってデミオに似てますねえ、デミオならたくさんありますよ」と。「全然形が違うよ!」という反論は喉の奥に飲み込み、とりあえず探してもらう約束で店を出た。
 書店へ。カズオ・イシグロの『わたしを離さないで(Never Let Me Go)』(早川書房)を買う(ハードカバーの本はしばらく買わないって前々回のエントリで書いてますけど!)。獅子文六の『ちんちん電車』(河出文庫)、快楽亭ブラック快楽亭ブラックの放送禁止落語大全』(洋泉社)、オルハン・パムク『雪』(藤原書店)、樽見博『古本通』(平凡社新書)、平野啓一郎『顔のない裸体たち』(新潮社)、ディックカラー&デザイン株式会社『日本の色と街並』(クレオ)などをぱらぱら見。
 書店を出たのが17時過ぎ。夕食の用意が面倒になったので外で済ませることに。気分的にはモスバーガーだったけど、歩いていける範囲にはなく、前から気になっていた大衆食堂に入ることに。早い時間の割には混んでいる。これは期待できそう。メニューを見ると、ありすぎるくらいある。ラーメン、五目ラーメン、チャーシューめん、天ぷらうどん、ざるそば、おにぎり、焼きそば、オムライス、カレー、カツ丼、ハンバーグ定食、焼肉定食、スパゲティナポリタン、チャーハン、、、、。細かい字でずらずらずらと。じっくり比較・検討して意思決定したいところだけれど、「早く決めなよ」という無言の圧力を店員さんから感じる。10年以上前に亡くなった母方の祖父は、選択に迷ったらカレーかラーメンを注文すべし、そうすれば〈ほぼ〉はずれなし、という遺言を残してくれたわけではないけど、今回はカレーライス(490円)をオーダー。中野好夫訳の『自負と偏見』(新潮文庫)を読みながら待つ。映画「プライドと偏見」は見てないけど、エリザベスが出てくるたびにキーラ・ナイトレイの顔が頭に浮かぶ。もし、Pride and Prejudiceを日本人キャストで撮るならば(ありえない)どうなるんだろう、と空想は膨らむ。とりあえずミスター・ベネットは石坂浩二、ベネット夫人は高畑淳子、エリザベスは矢田亜希子、ミスター・ダーシーは唐沢寿明、おいおい、それじゃあ「白い巨塔」じゃないかきみ、と自己つっこみを入れつつ、とりあえずエリザベス役は中谷美紀さんにオファーしてみようと考えているうちに(=ほとんどページ繰ってないうちに)カレーが出てきた。このごろ見かけない黄色っぽいカレー。お世辞にも見た目はよくない。はっきり言ってきたない。目玉焼きとキャベツの千切りに真っ赤な福神漬がカレーの上に乗っかっている。味のほうは「なつかしのカレー」という感じで(「なつかしのカレー」の類義語には「洋食屋さんのハンバーグ」「お肉屋さんのコロッケ」「銭湯の牛乳/アイスキャンディー」があるような気がする)、「美味」というのとは別の次元のおいしさというか、くせになりそな、また食べたくなるような不思議なカレー。いい店を見つけた。早く、「いつものでいいんでしょ?」と言われるような客になりたいものだ(ほんとか)。
 夕食後、腹ごなしにしばらく散歩。これまた、以前から気になっていた雑貨屋兼古道具屋のような店の前を通る。いつもは客がいないので遠慮していたのだけれど、今日は観光客らしい数組の客がいたので入ってみることにした(なにぶん小心者なので)。3,000円くらいまでならば衝動買いしてもよかろう、と思って店内を巡回しているうちに、Williams-Sonoma*1のカフェオレマグ(ホワイト)を見つけた。こんな大きなお椀(?)でカフェオレを飲む習慣はないけれど、自宅でガムだのキャンディだのフリスクだのを入れる容器として使えるのでは、と思って買った。価格は1,000円。たぶん安いんだろうと思う。こういうのの相場はよくわからない。
 帰宅後。車を買うんだったらFMトランスミッターを買ってiPodを車内で使えるようにしなきゃ、というわけで、Apple Storeamazonで探してみる。どれも一長一短があり、これだ!という決定的な製品はない模様。車との相性もあるらしい。とりあえず下にメモしておく。

わたしを離さないで

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ちんちん電車 (河出文庫)

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快楽亭ブラックの放送禁止落語大全

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雪

古本通 市場・探索・蔵書の魅力 (平凡社新書)

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顔のない裸体たち

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日本の色と街並―The Japanese Color

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プライドと偏見 [DVD]

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