ku:nel

昨日、予約してあったクウネルのバックナンバーをとりにいった。これで創刊号から最新号まで全部揃った、といいたいところだけど、残念ながら途中の4、5号がない。また折を見てこちらも復刊してください、マガジンハウス担当者さま。きょうの分の翻訳ノルマ(一日3ページ)を珍しく日付が変わる前に終えたので(だってそのうち1ページはまとめの表だったんだもん)、ぱらぱらめくっています。んで、第2号に庄野潤三さんのインタビューを発見。お、これは嬉しい。庄野さん(一連の本を読んでいると、親しみを込めてこう呼びかけたくなる)は大学に入った頃に『プールサイド小景静物』(新潮文庫)と『夕べの雲』(講談社文芸文庫)をたまたま読んで好きになった。けれど、しばらく(だいぶん)はごぶさたしてた。そうこうするうちにUから庄野さんの『貝がらと海の音』(新潮文庫)を薦めてもらって読んでみてすっかり心を引きつけられてしまった。『貝がら』以降の一連の作品は「夫婦の晩年シリーズ」と巷間ではいわれているそうだけど、要するに何を食べたとか孫がどうしたとか、誰かに何かをもらったとか、そういう日常がずっとていねいに書いてあるんだわね。具体的にどこがいいのといわれると困るのだけど、読んでいるときに味わう全体的な雰囲気が好きだから、というわけのわからない説明しかできない自分がもどかしいっすね。ここ数年は庄野さんの新刊(基本的には一年に一冊)が出るたびに買っています。あわせて、読んでなかった古い作品もまめに探して読んでおります(大部分の作品が絶版なのは本当に残念)。ちなみに、『貝がら』の解説は江國香織さんが書いておられます。


いまかかっている曲:〜Midnight Dejavu〜色彩のブルース(EGO-WRAPPIN')
EGO-WRAPPIN'って最初聴いたときはどうもくどい気がしたのだけど(ごめんなさい)、だんだん耳になじんでくると心地いい。