きょうのできごと

午前中は職場で細々とした用件を済ませて、午後からはもはやルーチンとなっている隣県出張。昼前に職場を出て駅へ。はやめに着いたので書店をのぞく。武田百合子さんの『遊覧日記』と『馬鹿について:人間 この愚かなるもの』*1という本を購入。後者はすごいタイトルだ。以前宮沢章夫センセイのエッセイで知っていつか買おうとメモしてたのにすっかり忘れてた。この本がなぜか数冊平積みになってて気づいたってわけ。初版は1958年で表紙は非常に古くさい。けど奥付には「2000年第一版26刷」とあるからコンスタントに売れてる学術書(?)なのだねえ。本来は心理学とか精神医学の学徒(こんな言葉初めて使った)が買うんだろうけど、これだけロングセラーになってるのは宮沢センセイや僕のように興味本位で買うっていうひとも少なからずいるからなんですかね。この本を手にとってまず最初にどきっとさせられるのは表紙に書いてある三行の言葉。「第1部:知能が低すぎる馬鹿、第2部:知能が正常な馬鹿、第3部:知能が高すぎる馬鹿」。この分類によればみんな多かれ少なかれ馬鹿ってことだ。んー、なんかわくわくしてくる。自分はどれなんだろうって思ったり。第1部で「馬鹿には何がしてやれるか」っていう著者の高慢さといったら!(こんな傲慢な表現になったのはもしかしたら翻訳者のせいだったりして) というわけで衝動買い。通読するような本ではなさそうだから、おもしろそうなところを拾い読みしていくつもり。本屋を出ていつもどおりJRと私鉄とバスを乗り継いで目的地へ。年が明けてはじめてお目にかかるひともいたので、いまさら年始の挨拶も。打ち合わせのときに出していただいたほうじ茶がすごくおいしかったのであとでこっそり訊きにいく。なんとわが市の製品だった。隣県に来て教えてもらうとは。にんともかんとも。出張って本が読めるからいいなあ。今日も行き帰りで『パラダイス・モーテル』を読み切った。今日買った本はこちら。ちなみに『遊覧日記』はPort of Notes畠山美由紀さんが今月のダ・ヴィンチで挙げていた本でもある。そうそう、「馬鹿」って公的な場所では使ってはいけない言葉(差別用語?)のひとつでした。