雪、雪、雪。

 ここ数日間、ずっと雪が降り続いている。今日は小康状態。そんななか、午前中、県内某市まで出張。駅まで向かう途中、iPodで音楽を聴く(もちろんシャッフルで)。まず流れてきたのは矢野顕子さんの恋は桃色。朝の第一曲としては悪くない。んで、二曲目はワルキューレの騎行。うわー、これを聴くと攻撃的になるんだよなあ(あなた「地獄の黙示録」の見すぎです)、と思いながら路地のわだちを歩いていく。少し広い通りに出くわす。ここは融雪装置がついているので道路にはほとんど雪がない。ただ、歩道部分は雪が積もっていて、車道の隅っこを車に対して遠慮がちに歩いていく。しばらく歩いていると、前方に男子高校生二人組。ふざけながら歩いているので、右側の追い越し車線(そんなものない)に出て追い抜く。すると、突然、進行方向右側から水がどぴゅっと噴き出してきて、コートが思いっきり濡れてしまった。たまにこういう整備不良(勢いがいいのに整備不良というのはなんとも矛盾しているけれども)の融雪装置に出くわす。ちょうどワルキューレの騎行を聴いているところだったので、この高校生めが、と心の中で八つ当たり。駅に着く前にサンクスで買い物。このところいつも気になっていることがある。コンビニの袋問題。コンビニで10の品物を買った場合、ビニール袋に入れてもらえばよい。けど、2、3品の買い物の場合、袋はいらない。僕の場合、お茶のペットボトル+ガム(またはフリスク)というパターンが多いのだけれど、こういう場合は袋に入れてもらう必要がないから、こちらから「袋いいです」と言うようにしている(あるいは向こうから「袋要りますか」[そんなぞんざいな言い方はしないけど]と訊いてくることもある)。すると店員さんは「ではおしるしだけ」と言って、テープをバーコード部分に貼る(万引きと間違えないための決まりなんでしょうね)。んで、気になるのはここから。テープのコストと店員さんがテープを貼るコスト(と時間)、そして袋のコストと店員さんが袋に入れるコスト(と時間)の関係を不等号を使って表すとどうなるか、ということ。おそらく袋のコストのほうが大きいのだろう。んで、今日の僕の場合、あたたかい烏龍茶1本、フリスク1箱、キシリッシュ2つ、ラッションペン1本を買って、「袋いらなーい」(実際には「いらなーい」なんてのばさないけど)と言ったら、「ありがとうございます。テープだけ貼らせていただきます」と言いながら、5つの商品のバーコードのところにシールを貼りはじめた。これだったら袋に入れてもらった方が向こうが楽ちんだろうなあ、と今日も複雑な心境。
 駅に着くと、みどりの窓口に長蛇の列。昨日は一日、西方面への特急の運転が見合わされていたそうだから、大変だなあと思いながら販売機で切符を買う(近距離なもので)。しばらく時間があったので書店をのぞく。京須偕充さんの新刊、『古典落語 これが名演だ!』(光文社新書)を買って電車に乗り込む。定時に発車したものの、僕が乗車した電車の前を除雪列車が走っていて、途中駅で何回か長めに停車していく。結局、着いたのは30分遅れ、しかも普段は上り線専用になっているホームに僕の乗った下り線の列車は着いた。

古典落語 これが名演だ! (光文社新書)

古典落語 これが名演だ! (光文社新書)