きんばらてい

 今日は休み。東京ドーム2.5個ぶんは寝るつもりだったのに、5時台に目が覚めてしまった。もう一回寝るのはなんだかもったいない気がして、昨日届いたku:nelの最新号を流し読みしながらニュースを見る。平日の休みってふだんの休みの1.5倍くらいの価値はあるような気がする。しかも今日は快晴。早起きして得した気分。
 昨日の朝、いつものように、玄米シリアルに牛乳をかけて食べていると、どういうわけか、佃煮でごはんを食べたくなった。そこで、職場からの帰りにデパートに寄ることにして、家を出る。17時あたりまで仕事をして、駅まで優を迎えにいく。少し早めに着いたので駅の中に入っていくと、待合室のテレビに多くのひとが群がっている。これは大変だ、大きな事件・事故・地震のいずれかが起きたに違いない、と思って目を凝らすと、ワールドベースボールクラシックでの日本勝利を伝えるニュースだった。力が抜ける。駅近くの店でCDの廉価販売をやっていたので、そこで時間つぶし。演奏家・指揮者の書いてないクラシックCDや本人が歌ってない演歌(!)など、こういうの、ときどきスーパーなんかで見かける。こういうところにはかなりの確率で珍しい落語のCDも売っているので、見かけるとついのぞいてしまう。案の定、落語もあり、三遊亭圓生の「梅若禮三郎」、金原亭馬生の「がまの油/二人ぐせ(のめる)」、春風亭柳好の「かぼちゃ屋/牛ほめ/付き馬」など、珍しいのがいくつかある。ケースは安っぽく、正規流通品でないことは確か。なのに一枚1,000円もする。迷ったすえ、これを逃したらもう聴けないかも、と大げさに思い、馬生と柳好の二枚をお買いあげ。→→→帰宅して開封してみた。CDはパソコンで焼きました、という手作り感あふれるもの。音は悪いけれど、聞き取れないということはない。ダイソーの100円CDと同程度。それから、馬生のCDの解説には、「きんばらてい・ばしょう」とあって苦笑。また、柳好の「牛ほめ」は、最近出た、矢野誠一・草柳俊一『落語CD&DVD名盤案内』だいわ文庫で「四代目春風亭柳好演のものが流通しており、これは非常に面白く、おすすめしたいところだが、正規販売品ではないのでここでは外しておく(p.49)」とある、このCDだと思われる。
 閑話休題。朝掲げた公約(!)どおり、デパート内の佃煮の専門店に行く。ショーケースの前には初老の夫婦がどれにしようか迷っている様子。なんだかほのぼのとした光景だったので、すぐ後ろに立って急かすのは気が引け、もうひとまわりしてからもう一度来よう、ということに。そんで一回りすると、そのご夫妻はまだ迷っている。おいおい、と思ったけれど、もうひとまわりして、今度はジューススタンドでバナナジュースを飲んでから見に行く。さすがにもういない。佃煮屋さんには、実にたくさんの種類があって驚く。ちりめん、あさり、川えび、こんぶ、くるみなどなど。さきほどのご夫妻が迷っていたのにも合点がゆく。あさり、ちりめん山椒、いか(これは珍しい気がする)、きゃらぶきを選ぶ。しめて2,000円ちょっと。調子にのって買いすぎた。そのあと、フーシェでクッキーを買い(ミルフィーユ4つもおまけしてくれた)、催事場で京都名舗展を冷やかして帰宅。

ku:nel (クウネル) 2006年 05月号

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落語CD&DVD名盤案内 (だいわ文庫)

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